論文募集
全体セッションと討論中心のテーマ別セッションを設けます.下記7つの討論テーマの中から参加希望テーマ(1つのみ)をご検討ください.
討論テーマ
T1: 形式手法 ー普及拡大における課題とその解決ー
ソフトウェア・ハードウェアシステムの大規模化・複雑化により,開発コストの削減ならびに高信頼性の実現のため,産業界において形式手法の導入への取り組みが進められつつある.しかしながら,形式手法によるシステム開発の効率化・高信頼化を実現するためには,数多くの解決すべき課題が残されている.本セッションでは,産学の連携を通じて,形式手法を実際の開発プロセスへとどのように適用していくかについて議論することを目的とする.
本セッションでは,形式的検証や形式仕様記述に加えて,プログラム解析技術の応用や,プロセス代数理論に基づく解析,SAT・SMTソルバの応用など,幅広い技術開発に関する提案を募集している.また,対象はソフトウェア・ハードウェアシステムには限定せず,組込み・実時間システムへの適用や,セキュリティ問題解決への応用,車載システム・医用システム開発への導入など,幅広い対象への適用事例の報告や応用の枠組みの提案を募集している.導入支援ツールの開発などシステム構築に関する報告も歓迎する.
産業界からは現場での適用事例や運用方法・ノウハウなど具体的な活動に関する報告を,学術界からは最新の技術動向や学生への教育実践報告などを期待する.進行中の研究開発に関する途中経過についての報告も歓迎している.
本セッションでは,ワークショップ発表者による各30分程度(質疑・討論含む)のプレゼンテーションに加え,いくつかの共通テーマに関する,参加者全員による議論を実施する予定である.
討論リーダ:横川 智教(岡山県立大学),早水 公二(フォーマルテック)
T2: ソフトウェア設計技術
近年,ソフトウェアの大規模化に加え,IoTやCPS,ロボティクス,人工知能など単一の技術領域だけでなく,複数の領域を横断的に複合させたシステムが主流となりつつある.大規模で複合的なソフトウェア開発をコードのみで捉えることは難しくなっており,よりソフトウェア設計の重要性が増してきている.
本セッションでは,オブジェクト指向設計をはじめ,アスペクト指向やコンテキスト指向といった設計のパラダイムや,プロダクトライン開発,モデル駆動開発のようなソフトウェア開発のライフサイクルを考慮した設計開発技術などを対象とする.複雑化するソフトウェア開発において,上流工程を如何に設計するか,設計を如何に実装に落とすかといった観点を扱う.
現在取り組まれている研究や議論したい内容についてA4で2枚程度のポジションペーパ提出して頂きたい.参加者の研究領域を共有し,今後より複雑化するソフトウェア開発を見越した設計開発技術について,活発な議論を行いたい.
討論リーダ:細合 晋太郎(九州大学)
T3: スマートサービスの実用化に向けて
IoTやクラウドサービスの登場によって,実世界の情報を収集・分析し,状況に応じたアクションを実世界にフィードバックする「スマートシステム」の研究・開発が進んでいる.スマートシステムでは様々なモノやシステムが連携するため,ヘテロな構成要素の機能をすべてサービスとして抽象化し連携するサービス指向的なアプローチ(Everything as a Service)が有効である.したがって,サービス指向アーキテクチャ(SOA)は,スマートシステムのサービス(スマートサービス)を実現するための重要な一要素技術となっている.
一方,スマートサービスは実世界とのインタラクションを扱うため,純粋なソフトウェアシステムに比べてSOAの適用の勘所が大きく異なる.また,サービスの開発・運用のライフサイクルにおいても,実世界を意識した新たな技術や手法が求められる.本セッションでは,サービス・クラウドコンピューティングやソフトウェア工学の研究者・技術者が集まり,スマートサービスのための諸技術や課題を共有・議論する場を提供したい.
本セッションの企画には, 電子情報通信学会・サービスコンピューティング研究専門委員会のご協力をいただいている.サービス指向・クラウドに関する研究コミュニティを形成する場としても活用いただきたい.
討論リーダ:中村 匡秀(神戸大学)
T4: 短期繰り返しリリースのためのテスト,品質管理
■テーマ概要:
近年,アプリケーションに対するユーザのニーズの変化や,アプリケーションのプラットフォームとなるソフトウェア,ハードウェアの進化のスピードが速いため,これらに対し,アプリケーションを短期間で,対応させ,一定の品質を確保しつつリリースしていくことが強く求められている.本ワークショップでは,アジャイルやリーン開発など短期繰り返しリリースを行うアプリケーション開発において,
(1)品質管理を設計,実装,運用等においてどのような考え方で行っていくか,
(2)品質保証の要となり繰り返し行われるテストをいかに効率よく行うか,
について,実際の開発現場におけるテストの成功事例,失敗事例や,将来有用そうな技術に関する発表と議論を行い,参加者らの知見を共有,発展させることを目的とする.具体的なトピックは,例えば,テスタビリティの高いアーキテクチャ,回帰テスト,影響分析,継続的インテグレーション,品質評価指標,などが考えられる.
■討論形式:
本ワークショップでは,以下のいずれかを募集する.
(a) ポジションペーパー(1~2ページ程度)及び当日発表
(b) ポジションペーパなしの参加(当日発表あり)
(c) ポジションペーパなしの参加(当日発表なし)
※(b)の場合は,参加申し込み時に「発表題目」と「発表概要(100文字~200文字程度)」の2点をお伝え頂きたい.
※(c)の場合は,「本ワークショップで特に議論したい点(100文字~200文字程度)」をお伝え頂きたい.
ワークショップ前半は,参加者それぞれの発表と質疑を行い,互いの知見の共有を行う.後半では,発表で示された事例や新技術についての整理を行ったうえで,議論を行い短期繰り返しリリースを行うアプリケーション開発におけるテスト,品質管理のあるべき姿についての提言をまとめる.
討論リーダ:丹野 治門(NTT),高田 眞吾(慶應義塾大学)
T5: ソフトウェア開発データの分析と応用
近年,産学の双方において「ビッグデータ」が一つの重要なトピックになってき
ている.ソフトウェア開発も例外ではなく,ソースコードやその開発に関わる作
業履歴,不具合情報といった多種多様で膨大なデータに対してマイニング技術や
統計解析手法を適用し,品質の維持・向上に向けたさまざまな取り組みが研究・
実践されてきている.昨今では,ソフトウェア工学と他分野(自然言語処理,知
能情報処理,ゲーム理論,社会学,心理学等)との融合研究が増加しており,さ
らなる研究分野の発展が期待される.
本セッションは,そのような開発データの分析方法並びに開発・管理への応用方
法について産学双方の立場から情報の共有と議論を行い,より優れた手法の開発
と実践に向けた取り組みを支援する場としたい.
具体的には,参加者の皆様から現在の取り組みについてポジションペーパーを
集め,その内容について議論を行うとともに,(1)開発データの共有,
(2)手法やツール情報の共有,(3)研究(論文)情報の共有を目的とした情報
共有サイト(Wiki)の構築を行っていきたい.
さらには,データセットや関連ツール等に関する解説の執筆といった活動も視野
に入れている.
これらの内容に興味のある皆様の,産学双方からの幅広い情報・話題提供を歓迎
する.
討論リーダ:阿萬 裕久 (愛媛大学), 伊原 彰紀 (奈良先端科学技術大学院大学)
T6: 要求工学
ソフトウェア開発プロセスにおいて,発注者が望むソフトウェア像を明らかにし, 発注者と開発者が合意することは,基本である. 対象ソフトウェアへの両者の合意が得られないまま開発を進めると, 品質低下や開発作業の手戻りなど問題が生じるリスクが高まる. 要求工学の研究分野では,こうしたリスクを回避するため,要求の抽出,仕様化, 検証,合意形成などに関するさまざまな有用な研究成果が提供されてきた. しかし,環境,市場,技術が変化する中で, 発注者が真に求めるソフトウェアを確実に提供するためには, 現状の要求工学には多くの課題が残されている.本セッションでは, 問題提起,事例報告,研究報告を通して各自のポジションを表明していただき, 真に求められるソフトウェアを提供するために,要求工学が貢献できることは何か, そして何が重要な研究課題なのかを議論し,知見を深めることをねらう.
討論リーダ:中鉢 欣秀(産業技術大学院大学)
論文投稿
投稿方法の手順に従いポジションペーパーを投稿して下さい.論文投稿に関する各種締切(延長済み)は以下の通りです.
参加申込み締切 | |
ポジションペーパ投稿申込み締切 |
討論テーマT3,T4,T5:
討論テーマT1,T2,T6: |
採択通知 |
討論テーマT3,T4,T5:
討論テーマT1,T2,T6: |
カメラレディ締切 |